資格を取得するメリット・デメリット
内視鏡室は資格がなくても勤務することが可能ですが、なぜ多くの看護師が「消化器内視鏡技師」の資格取得を目指すのでしょうか。資格を取得するメリット・デメリットをまとめていきます。
取得するメリット
消化器内視鏡技師の資格を持っているということは内視鏡検査の専門知識と技術を持っている証明にもなります。そのため、専門的な知識や技術を求めている内視鏡室では重宝されますし、違う病院に転職する場合にも大いに役立ちます。今後も内視鏡室で働き続けたいと思っているのであれば取得しておいた方がいいでしょう。
また、内視鏡検査はそれなりの苦痛を伴うため不安や緊張を抱えている患者さんも少なくありません。資格を取得するために専門的な知識や技術を身につけておけば、つらくないような体位を提案したり、タッチングを取り入れたり、看護記録を活用したりなどスタッフと話し合いながら患者さんの負担を軽減する工夫ができるようになります。
これまでは専門的な知識や技術を学び吸収する側でしたが、取得後は内視鏡検査のスペシャリストの1人として発表する機会も増えてきます。研究資料作りや発表は看護師の日々の業務内容と異なるため、はじめは苦痛に感じるかもしれません。しかし、さまざまな経験をすることで看護師としても内視鏡検査のスペシャリストとしても大きな自信がつきます。
消化器内視鏡技師という肩書が加わることで仕事の幅も大きく広がります。医師のサポートや患者さんのフォロー、医療機器の管理以外に、感染管理や物品管理や患者さんのデータ管理といった管理業務も担当するようになります。責任の重さを痛感してしまいますが、内視鏡の安全性をどう視覚化するのか、スタッフの感染対策にどう気を配っているのか、など「安全に検査を提供するために管理する業務のやりがい」も感じることができます。
取得するデメリット
満たさなければならない条件、書類審査、認定試験の合格、いくつかのハードルを乗り越えなければ消化器内視鏡技師にはなれませんが、取得した資格が一生有効なわけではありません。5年ごとに更新しなければならず、技師会員費も毎年支払わなければなりません。もし2年以上滞納した場合や更新を怠った場合は認定資格が喪失してしまいます。
また、内視鏡の分野は常に技術革新が行われているため、常に勉強し続けなければなりません。管理業務が中心で内視鏡業務に直接携わっていない場合は、勉強会への参加や資格の維持を負担に感じてしまう可能性があります。
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